あさことりの日記

8歳と0歳の育児中。

【あんなに優しかったのに】産後スパルタになる助産師さんの思い出

切迫早産のため、出産前に2週間ほど入院をしていました。

その経過はこちらの記事に詳細に書いています。

 

いろいろな助産師さんがいましたが、基本的に助産師さんは優しく接してくれました。

入院患者はほとんどが【出産~産後】。私のように、出産前から長く入院している患者は常に1~2人程度しかいないとのことで、特別に気遣っていてくれたように感じます。

一番ありがたいのは、話し相手になってくれたこと。

スマホケース可愛いね~!」「そのマンガ面白いの~?」

のように、ちょっとした雑談もあれば、

「早く退院したい、長男に会いたい」

という私の話を親身に聞いてくれたり、

「映画館に行きたいけど、病院の方針で今は(コロナ禍だから)行けないのよ~」

という助産師さんの愚痴を聞いたり。

地元の話、趣味の話も。

忙しい中、そういうそぶりも見せず、話に付き合ってくれる。

私には、助産師さんが天使に見えていました。

 

(天使に見えなかった助産師さんもいたけれど…)

 

移動の時は常に車いすを押してくれ、私が立って数歩移動しただけで「大丈夫?お腹はらない?」と声をかけてくれます。

助産師さんめっちゃ優しい。

そう思っていました。出産するまでは。

 

産後、豹変した助産師さん。こっちが本当の姿か!

出産して、3時間くらいで、立てるようになりました。

その時、助産師さんは天使の被り物を外したような気がします。

「(立てるようになるの)早いね!」と言われ、歩いて個室に帰るように言われました。

 

そして、それ以来助産師さんが雑談に付き合ってくれることはなくなりました。

助産師さんが部屋に来る時は、「母乳どう?」というチェックの時のみ。

まったく遠慮することなく乳首をぎゅうぎゅうと摘まみ、「まだ出ないねえ」などと言い、部屋から出ていく。ジンジンする乳首のまま取り残される私は、人としての尊厳を奪われ牛にでもなったんだろうかという心境です。

ああ、出産前は腫物に触るように扱ってくれ、「大丈夫?」「痛くない?」などと気にかけてくれたのに…。これが【妊婦】と【母】の違いか。

 

スパルタすぎる、授乳の練習

産後の助産師さんとの関わりは、授乳時がメインになります。

とりわけ母乳推進を強くおこなっている病院では、授乳しているところを見せるよう助産師さんに言われます。授乳のタイミングになったら内線で助産師さんを呼び、見てもらうのです。

私は経産婦だし、とりあえず自分のペースでやるからそっとしておいて…と思っていましたが、それは許されないのが怖いところ。

産後1~2日は母乳が出ず、マッサージと称して容赦なく乳首をつままれます。これが「いてててて」と声に出るほど痛いのです。助産師さんも「痛いよね~。」と口では言いつつ、母乳が出るまでぎゅうぎゅうしてきます。

母乳が数滴出るようになったところで安心はできません。赤ちゃんに飲ませるのも非常に大変です。

まず、赤ちゃんも初心者なのでうまく咥えられない。しかもおっぱいが張ってきているので、なおさら赤ちゃんが咥えにくい。

赤ちゃんの口を乳首に押し付けつつ、時々助産師さんが乳首をつまんで母乳を出す、ということを深夜に汗だくになりながら1時間かけてやっているのです。

2時間休んでまた1時間というサイクルでこれを繰り返す、これは、何かの強化合宿か?と思いました。

 

保冷剤まわしに苦戦する

母乳の作られる量が増えてくると、おっぱいに母乳が溜まってしまい、すごく痛くなります。この痛みが尋常じゃなく、眠れないほど痛いのです。

保冷剤で冷やすと一時的に痛みが緩和されるので、助産師さんに保冷剤の貸し出しを依頼しました。

左右の分ということで2つ貸してくれて、ブラの中に保冷剤を入れてやっと眠りにつきました。

気持ちよく眠れたのもつかのま。保冷剤なので1~2時間でぬるくなり、機能を果たさなくなります。そうなるとたちまち痛みが激しくなるので、合計4つ貸してもらえないか、助産師さんに聞いてみました。2つ使っている間、あと2つを凍らせておけば、常に冷えたものを使えると思ったからです。

その希望は一瞬で砕かれました。

「2つしか貸せないので、授乳のタイミングで冷凍庫に入れて、授乳が終わったらつけたらどうですか。」

との返答。もちろん、授乳中の1時間程度、冷凍庫に入れたくらいでは、保冷剤は復活しません。

仕方なく、左右で痛みが特に強い方に保冷剤を使い、1つは冷凍庫で冷やしておく、というまわし方をしました。

保冷剤で救われる命がある。アロマで足湯とか贅沢なオプション要らないから保冷剤を潤沢に用意してくれ、と思いながら痛みに耐える夜でした。

この記事を読んでいて、これから出産を控えている方。保冷剤を用意しておくことをおすすめします。おそらく病院で貸してもらえますが、満足のいく個数を貸してもらえるとは限りません。

病院では、ドーナツ型の、おっぱいを冷やす専用の保冷剤を貸してもらえましたが、自分で用意するのならこんなのが良いかなと思います。

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感想(0件)

ブラの中できちんとおさまるし、角がないから痛くない。

もし、もう1度出産する機会があったら、出産準備リストに間違いなく保冷剤を加えます。

 

そして母は強くなる

 おっぱいの痛みとスパルタ授乳指導は、心身ともに鍛えられるものでした。

 

 こうやって、母になるんだな。だから、母って強いんだな。

ということをつい考えてしまいます。

退院しても身体の不調と赤ちゃんの世話で大変な時期は続きますが、人様に乳首を強くつままれる恐怖がないだけ平和だと言えるかもしれません。

 

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