小学生の子どものプログラミング学習について考えたこと
竹内薫著『「プログラミングができる子」の育て方』を読みました。
2020年度から、小学校でのプログラミング教育が導入されています。
本を読む前に、前提として文部科学省のサイトを参照し、小学校ではどのようなプログラミング教育が行われる(ことが求められている)かを確認しました。
小学校におけるプログラミング教育とは?
基本的には、通常の授業の中でプログラミングを学びます。「プログラミング」という科目が新しくできるのではないようです。
ねらいは、
①プログラミング的思考を身につける
②身近なものにコンピュータが使われていることに気付き、その技術を使ってより良い社会を作ろうとする態度を育成する
③学習の能率化
つまり、プログラミング言語を学ぶのではなく、思考方法を学び、気付きを促し、態度の育成を図るということ。中学以降で実際に言語を習得していくため、小学校では素地を作るという感じですね。
参考:小学校プログラミング教育の手引(第三版) (mext.go.jp)
この本を読んで学んだこと
・子どものうちは、生活の中で起きるさまざまな出来事に素朴な疑問を抱くことが多いようです。これを放置するのではなく、「なぜそうなのか?」「どうすればいいのか?」という疑問を子どもに投げかけてあげましょう。(p62)
・数学を知らないから自分が思い描くプログラムが書けないのです。(中略)図形を少し回転させたいと思ったときに、90度ごとの回転しかできない。細かな角度で回転させたいときには、三角関数を用いなければならないからです。(p66)
→学校で教わらないうちから、プログラミングに必要ならば教えてあげても良い。
・クリエイティブではない、下働きレベルのプログラマーになるくらいであれば、プログラマーにならないほうがいい。(p69)
→数学を使わずに(=算数の四則演算のみで)コードを書くことは誰でもできる分、給与は低水準。数学(行列計算・微分積分・確率統計等)の知識や考え方を使ってコードを書ける人が高給取りのプログラマーになれる!
・プログラミング言語とは、英語を人工的に究極まで論理化したものと、数学が組み合わさったもの(p83)
・子どもの「考える力」を養う秘訣は、いかに最初から正解を与えないかということです。(p171)
→料理をする時にクックパッドを見る、折り紙を折るのに本やYouTubeを見る。親が当たり前のようにしていますが、たまには子どもと一緒に「考えてやってみる」ということを意図的にやっていかないといけないなと思いました。
・「まだスマホは禁止!」と頭ごなしに持たせないのではなく、子どもにスマホを持たせるかどうかを考え、親子で情報リテラシーを学ぶ姿勢が何よりも大切なのです。(p196)
→小3の長男にいつスマホを与えるかについては、周りの子どもたちがどの程度スマホを持っているか・一般的に何歳頃からスマホを買い与えるのかといった「無根拠」かつ「周りの人基準」で決めようとしていました。何歳で持つべきかは、子どもと一緒に真剣に考えるべきですね。
『子供の科学』とラズベリーパイ
著者が購読を勧める教材として、誠文堂新光社の『子供の科学』が紹介されていました。書店で見たことがありますが、子どもと一緒に読んだら面白そうだなぁといつも思います。
・小中学生を対象にしたやさしい科学情報誌
・毎月発行、1冊770円。年間定期購読の場合、半額(2021年4月現在)
子供の科学 50%OFF | 誠文堂新光社 | 雑誌/電子書籍/定期購読の予約はFujisan
また、子供の科学を楽しむためにはラズベリーパイというコンピュータがあると良いそうです。
コンピュータといってもパソコンではないので、こんな見た目なんですね・・・。
IT端末に疎い私からすると、これが我が家に来たところで使いこなせる気はしないのですが、子どもの学習用にとって「本物を触る」体験は重要なのだろうと思います。
子どもがプログラミングに興味を持ってくれるようになったら、挑戦してみたいです。
無料でプログラミングの学習ができる!
本の中で、プログラミング学習ができるウェブサイトが紹介されていました。
◆Run Marco!
ダウンロードしてすぐに遊べました。マルコというキャラクターを、「踏み出す」「右折」などの命令を使って動かすゲームで、思い通りに動くと楽しいです。
◆SCRATCH
これは最初の設定にやや時間を要しそうなので、今は登録していませんが、今後トライしたいです。
◆Cord.org
無料なので、活用しない手はないですね。
まずはRun Marco!をゲームとして子どもと一緒にやりたいです。
親もプログラミングを学ぶと良さそう
正直、親が全然できない/興味がないことを、子どもに学ぶよう強いるのは説得力がないなと感じます。
(プログラミングだけでなく、英語教育についてもそう。親が英語できないコンプレックスを子どもに押し付けているように見えます。)
かくいう私もプログラミングはExcelVBAが少し組める程度です。最近パイソンを学習し始めました。親がプログラミングの楽しさを知ってこそ、子どもに伝えられると思います。